本日封切の“ヘルタースケルター”を観てきた。
沢尻エリカにまつわるエトセトラの芸能報道のほうが
話題を集めている今作。
原作コミックは実家に置いてあるので
あらすじを大まかにしか覚えていない自分、
かつ多少オリジナル脚本が入っている映画、
にもかかわらず中弛みすることなく最後まで結構楽しめた。
世間での一番の注目は、
初っ端から惜しげもなく披露される
沢尻エリカの肢体なのだろうけれど、
自分がもっとも嬉しかったのは
‘吉川こずえ’の再現性の高さだった。
主人公りりこに替わってブレイクしていく
溌剌とした新進モデルの一面とともに、
心の内では芸能業を達観している一人の人間が
うまく表現されていたと思う。
‘吉川こずえ’が主人公の一角を務める“リバーズ・エッジ”も
出来れば水原希子のキャストで作って欲しいぐらい。
(同作品は腐乱死体が重要な要素を占めるので、
実際にはドラマや映画化は困難だと思う。
ただ、ピクチャードラマなどでも良いので映像化作品を観てみたい)
一方で、主人公のリリコと対峙する検事が、
原作に比べかなり年齢の高い役者が演じていることに違和感を覚えた。
コミックではもっと若く、キャッチーさも併せ持つ人物だったので。
マネージャー演じる寺島しのぶにも上記と同じことが当てはまるとけれど、
これは原作に基づいて若い俳優ばかりで作るよりも、
実力のある役者をブレンドして作品を引き締める、
作品に現実味を付与させる意味もあるのだろうな。
そんな監督の蜷川実花自身が劇中でカメラマンを演じているのは、
突っ込まずにはいられなかったデス。