“鹿男あをによし”と一緒に買っていた
“プリンセス・トヨトミ”を読了。
直木賞候補にもなった本作だけど、
読み終わって一番に思ったのは
‘イマイチ盛り上がりに欠けた物語だったな’ということ。
会計検査院の調査官を中心に展開していく話しと、
大阪の中学生の幼馴染に関する話しが
入り混じって進んでいくものの、
絡み合って盛り上がるというよりも、
むしろどっちつかずでピークアウトしてしまう印象を受けた。
また、文体が落ち着いていることも特徴的。
処女作“鴨川ホルモー”の頃に比べると
躍動感は潜み、淡々と物語が綴られている。
本当に文章を読んでいるな、という気がして悪くはないけれど、
自分としてはどちらかと初期の頃の文章が好みだった。
ちなみに、ちょっと前に映画化していたので
レンタルはまだかなと調べたら、
DVD化は11月の様子。
映画では、原作で男だったキャラを女性に改変してるみたいで…
この筆者の著作で、すんなりと映像化されているモノは無いのかな
と不思議に思う。