帰省時、新幹線に乗る前に立ち寄ったBOOKOFFで、
見知らぬ人が店員に探しモノを尋ねていたのをたまたま耳にした。
それがこの本“永遠の0”。
地元のBOOKOFFで売っているのを見つけたので、
久しぶりに105円以外で買ってみた。
最初、筆者の略歴のところに‘探偵ナイトスクープ’ってあったから
どうなんだろう?って思って読み始めたけれど、
(探偵ナイトスクープは無論好きなんだけど…)
意外にまじめで話も深く掘り下げられていておもしろかった。
オムニバス対話形式で物語は進んでいき、
終戦に近づき、戦況が悪化するとともに、
徐々に祖父の真実の想いが描き出されていく展開。
伏線も色々はられているし、
結婚を機にインタビュアーの感じ方にも変化が現れてくるところなんかも
うまいなと思った。
戦時状況のリアリティーさも、
きっと多大な資料や下調べのうえで書かれているんだろうな思うし、
歴史的事実とも矛盾せず折り合いがついている。
戦争を題材にしていることもあるので、
きっと、この時期的なものなのだろうな。
店員サンに尋ねている場面に偶然居合わせたのは。
けど、この小説を通じて、
人の生死・生き様を認識し、自分を見つめ直す。
日本の8月には、そんな1日があっても良いと思う。