昨日は映画の日だったので、2月28日に封切られた「くちびるに歌を」を観てきた。
Yahoo!映画でもなかなか高評価だし、
感動的な場面も随所にあるんだけど、
原作を読んだ自分にはイマイチしっくりこなかったかな。
(Yahoo!映画→「くちびるに歌を」)
というのは…、
感動して涙腺がゆるむ場面は、原作でも同様に泣ける場面であって、
そのシーンを映像で再現することは、比較的容易だと思う。
一方、映画版で新たに追加された設定がどうなるか、ということこそ醍醐味だったんだけど、
そこが全くもってうわべだけのストーリーだった。
具体的にいうと、それは柏木先生のストーリーで、
本当に<挫折→懊悩→克服>が淡々と差し込まれていただけで、
「え!あえて小説にはあった他のエピソードを削ってまで入れる必要があったの?」と思ってしまった。
原作の先生は決してメインの役回りではないので、
有名女優を起用するにあたり、あえてストーリーに手を入れる必要があったとは思うけど、
それであのシナリオはないよな、というのが正直な感想。
ただ、原作未読の人がこの映画を観た場合は、
生徒たち=今の自分たち、柏木先生=十五年後の自分たち、
というような、効果的な印象が残るかもしれないな。