2011/10/22

イリヤの空、UFOの夏:秋山 瑞人

ムック“SFが読みたい!2010年版”で
ゼロ年代SFベスト30の1冊(22位)に選ばれていたことから、
読んでみた。

題名からして、表紙の少女との
ひと夏の物語と十分推測できたが、
全4巻の半分以上を使って
ヒロインと主人公・学友達のやりとりを
丁重に描いているため、
想像以上に感動した。

また、終盤の逃避行の描写が、
希望のある行く末を予感させず、
鬱々とした圧迫感を与えるものゆえに、
それから解き放たれたラストに余計に心打たれた。