古本屋で初めて見たとき、
シンプルで綺麗な装丁だな、と思った単行本の“永遠の旅行者”。
GWにブラブラしていたとき運良く文庫版を見つけたので、
早速読み始めた。
オフショアやタックスヘイヴンなどの金融テクニックを活かして、
節税の限りを尽くす物語。
エレクトリックなデータとして莫大な金銭が飛び交うのが
逆に今の世の中ではとても現実的に感じる。
それでいて主人公は、どこか古典的。
人生を達観していて(もしくは厭世的で)、
ただそんな中にも、どこか“ノブレス・オブリージュ”を感じさせる。