2008/11/24

アリスの絶対領域

PS2の“シャドウハーツ”をクリア。
エクストラダンジョンは未プレイで、17時間ほど。
噂どおりの良作RPGでした。

最初からアイテム全部持参のセーブデータを使用したので
上記のプレイ時間であって、
常時、金欠気味になりそうなこのゲームのバランスだと、
本当だったらこの1.5倍くらいの時間はかかるかな。

内容的には、
第1次大戦前夜の亜細亜・欧州を舞台に、
1人の女性をめぐる世界の命運を賭けたストーリー。
そこに、クトゥルフのダークさ・少々のお気楽・お色気をプラスしたもの。

物語自体が史実とクロスオーバーしており
教科書程度の近代史を知っていれば、
ゲーム中の世界情勢やサブキャラクターの立場などをすんなりと理解できるので、
ユーザーに対しての間口は非常に大きいと思う。

登場人物たちは主・脇を問わず一癖ある人ばかりではあるけれど、
彼らのおかげで物語の雰囲気も必要以上に重くなり過ぎず、
また、随所々々で印象的なイベントが差し挟まれることも相まって、
先に進めることが非常に愉しかった。

次々と繰り広げられていく展開も
一本道で非常にスッキリしていて、
プレイヤーキャラクター達の動機・目的を途中で見失うことなく
最後まで進めることができた。

システム面では、
フィールド移動を廃止している点や
出来事ごとに細かくピリオドに区切っている点が、
“物語進行を着実に行なえているんだ”という実感を湧かせ、
充実感かつ手軽さが体感できる作りだった。

戦闘システムは、
オリジナリティ溢れるジャッジメントリングシステムのおかげで、
通常惰性になりがちな雑魚敵との戦いも、適度に緊張感を持って行なえた。
敵とのエンカウントもいい塩梅で調整されていることも何気にスゴイと思うし。

声優も
そつなく起用されていてイメージと大幅に異なることは無かった。
ただ、我修院だけは…どうかなと。
キャラ的にはわかる…ベストチョイスとは思うけれど…
ちょっと軽すぎる感じがしなくもなく、若干浮いているかな。

どこのレビューをみても絶賛されているとおり
本当にジャッジメントリングシステムは良い出来で、かつ雰囲気としては
永井豪の“デビルマン”やアトラスの“女神転生シリーズ”の
世紀末感を彷彿とさせる独特のものなので、
アルゼからの新作の発売が見込めない今
是非アトラスあたりが権利を買い取って続編を製作して欲しいなと切に思う。